ポリエステル樹脂、塗料 500×230×75 cm
自分の抑圧された意識を解放するための、いわば治療として作品を制作し始めた。攻撃的でメランコリーな作風は、1965年〈ナナ〉の登場で一転する。〈ナナ〉はハリボテで作られた巨大な女性像のシリーズで、この作品もそのひとつ。カラフルな模様のドレスを着て陽気さを振りまきながら堂々と立つ。頭が極端に小さく、目鼻などはどうでもよく、太っちょの大根足。生命の源としての女性の自信に満ちた、女性自身による、高らかな女性賛歌の像である。